夜のケルンの墓地にて。

ドイツのカソリックの街ケルンには大きな墓地があります。ケルンに住むローラという若いドイツ人女性と冬の最中、夜遅く入り口が閉まった墓地の塀を昇り侵入しました。暗闇の中でずっと広い墓地を歩いていると墓石のない無縁仏が集まる場所に着きました。そこはどうも水子が埋葬された場所のようでしたが、カソリックなので当然、堕胎は許される行為ではなくちゃんとした墓石もないので当然名前も書かれていませんでした。その場所で若いローラは全裸になり、蝋燭に火を灯し立っているところを長時間露光で写真撮影をしました。その後、撮影は終わり2人で墓地を出て近くの中華料理店で夜食を食べている時、ローラは非常に不機嫌になっていて、話をするのがはばかれるような雰囲気さえありました。寒いということもあり機嫌を損ねているのかと思い、体を温めるために2人でサウナに入りしました。シャワーを浴び、ジャクジーやサウナで体を温めるとローラの機嫌はすぐに元に戻りました。後日談ですが、墓地で撮影した写真のフィルムを現像しコンタクトシートを見てみると、驚いたことに多くの金色の光である水子の霊が彼女の回りを浮遊していたのが写っていたのです。おそらく若い女性だったから母親のように慕って水子の霊が寄ってきたのだと思いました。それを感じたのか憑依してきたのか分かりませんが、ローラの機嫌が悪くなったのだと理解しました。サウナでその憑依していた水子の霊がお湯とともに流れたのだと当時を思い出して感じています。

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ローラ、ケルンの墓地にて。